インド霊鷲山へ登りに
5月 30, 2019 by
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6年前の11月にインドに旅行してきました。旅行を企画したのは、父とその友人たちで、私達はツアーを組んで行きました。日本からはエアインディア航空で10時間ほど、現地の滞在期間は約10日間で、移動は専らバスでした。行き先は、ガンジス川、アショーカピラーなどで、旅行の最大の目的は霊鷲山という山に登ることでした。

霊鷲山は、お釈迦様が説法をした場所の一つで、今でもその草庵の跡地が残されているのです。11月はインドでは乾季にあたり、連日35℃前後の猛暑日が続いていましたが、乾燥していたせいかあまり不快感はありませんでした。日本の猛暑と比較して、こちらの方が過ごしやすいと思いました。

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食事は、ホテルのバイキングやレストランでの食事でした。食事は当然三食カレーで、豆やマトン・ほうれん草など、日本のカレーでは見慣れないカレーが並んでいて流石はインドだと思いました。味はどこも同じで、コッテリして辛口でした。個人的にインドのタンドリーチキンは日本のものより歯ごたえがあり、スパイスもきいていて美味しかったです。衛生面での理由で、サラダやアイスクリーム・カットフルーツなどにありつけなかったのが残念です。

オプショナルツアーは、霊鷲山登山を利用しました。夜明け前に、懐中電灯を片手にひたすら頂上の庵跡を目指し登りました。野生の虎が出る事もあるという事から、ライフルを持った兵隊が護衛で付いてきてくれました。頂上からは、朝日に照らされた岩が露出した山々が一望できました。庵は世界各国から来た仏教徒からのお供え物や花でいっぱいでした。早起きして参加して良かったと思いました。

旅行で最も楽しかったのは、ガンジス川での川下りでした。ボロボロでお世辞にも乗り心地が良いと言えないボートで対岸が見えないくらい大きな川を下りました。川岸に並ぶ建物はどれも茶色っぽく、いかにもインドらしいものでした。ボートからは、沐浴する人だけでなく洗濯・炊事・洗顔など日常生活を送る人の姿も見られました。また、赤い服を着て髭を生やした千人のような人も見かけました。現地のガイドさん曰く、ヒンズー教の修行者とのことでした。

ボートに乗って少し経つと、ようやく東から朝日が出ました。私は、そのあまりの美しさに感動しました。また、私達が旅行で行った時期がたまたまヒンズー教のお祭りの時期だったらしく、都会でも田舎でもあちこちで神様を乗せた車と人たちが大通を練り歩いていました。人たちは、赤い粉のようなものを浴び、派手に踊っていました。普段は大人しい人々が、お祭りの時にはしゃぐのは世界共通なんだなと思いました。

旅行中、私は一度だけ腹痛を起こしたことがありました。原因ははっきりしませんでしたが、恐らく、現地の食事が体に合わなかった為と考えられます。幸い、日本からは正露丸を持ってきていたので、それを服用すると一日でおさまりました。

また、後悔したこともあります。インドには、どこに行っても子供たちがいて私達観光客に寄ってくるのです。しかし、その多くが乞食で、彼らは観光客からもらった食べ物やお金で生活しているのでした。ガイドさんからはなるべく彼らに何も与えないよう指示されていましたが、幼い子供たちがつぶらな瞳で私達に無言で訴えかけてくるので、つい何人かの子供にお菓子をあげてしまいました。

すると、近くでその様子を見ていた子供たちが一斉に集まってきたのです。集まってきた子供たちにお菓子を渡し続けているうちに、とうとうお菓子は無くなってしまいました。私は、お菓子がもらえずぐずる子供が出るくらいなら、ガイドさんの言う通り何もあげなければ良かったと思いました。ただ手で払うようなことはどうしてもできませんでした。